2016/02/19
石橋を10号で描きました
色紙「石橋」を記念品として贈ったので手元が淋しくなり
新たに10号(53×46cm)を描いた
折角の機会だから
裏打ちの様子を紹介します

本紙が完成したら額装のため裏打ちをする

裏打ちをすると滲んだり色がとれたりするので
滲み止めを裏表にスプレイする

肌裏紙(裏打ち用の和紙)の寸法取り
本紙の各辺から1寸大きく切り取る

本紙(絵を描いた和紙)を裏にして軽く霧を吹きシワを伸ばす
肌裏紙の裏側を下にして
上下左右均等に置く
糊板を置く

肌裏紙を糊板の上に折り返す

糊板の上の肌裏紙に薄い糊を引き
しごき刷毛で余分な糊を軽く拭き取る

本紙の上に戻し、軽く接着させ、撫で刷毛でシワを取る

糊を引いた部分に糊板を置く(1寸ひいて)

左の肌裏紙を糊板に折り返す
同様に糊を引き
余分な糊をとり

左に戻し
撫で刷毛でシワを取る

既に接着した上に糊板をおき

左の肌裏紙を板の上に折り返す
糊を引き
余分な糊をとり
本紙の上に戻す
撫刷毛でしわをとる

全面に軽く霧を吹き
ヘラ差しからストローを差込み
息を吹き込み
作業台と本紙を離す

作業が終了
2~3日乾燥させる

乾燥したら、本紙を切り取る

ヘラ差しからヘラを入れて剥がす

周囲を切り取り本紙を剥がす
一番最初の写真のしわくちゃと比べてください
裏打ちをするとガラス板のようにピーンとなります

額装の店が山陽小野田市にはないので
宇部市のふじた画房で額装してもらう
若主人と若奥様です
「毎日暖房の効いた部屋に居て、夫婦で一緒に仕事ができ、素晴らしい絵に囲まれて、もう給料はいらんね」と言ったら
「もう!変わって、年金のほうがいいわ」と言われました

若主人は
年金がしっかり減るようなゴールドな額装をしてくれました
財布には紙幣がなくなりました
主人の顔は「額が良いと絵もよく見える、馬子にも衣装です」
と言っているようでした

めでたしめでたし
毎日何回も絵を見に行きます
ババさんの妹が来た時は15分も薀蓄を傾けた
それにしてもこんなに目出たさを持っているは絵は他にあるだろうか
もう一度繰り返すと
①中国の僧侶が修行し、最後に厳しい石橋を渡って文殊菩薩の浄土にたどり着くこと
②この物語が能「石橋」になりめでたい時に舞われている
③三菱財閥が前田青邨が描いた「石橋」を昭和天皇の即位を祝って献上した
④その絵が飾ってある皇居の広間は「石橋の間」と呼ばれ皇族の慶事の時に使われている
めでたしめでたし
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コメント
おはようございます
大変なことなんですね。
それにしても、立派なものが出来上がりましたね。
藤田さんも脱帽ですよ。
2016/02/20 05:55 by ヒロちゃん7 URL 編集
こんばんは 。
ここまで自分で手塩にかけて完成すると愛着が倍増しますね
これからも作品楽しみにしています m(_ _)m。
2016/02/20 18:01 by 野鳥の楽園(yukemuri2) URL 編集
Re: おはようございます
> 大変なことなんですね。
> それにしても、立派なものが出来上がりましたね。
> 藤田さんも脱帽ですよ。
ふじた画房の若旦那は昔から額とマットの
柄選びをやっていましたので
絵に合わすが大変上手です
時折万札が飛ぶのを選びますが
2016/02/21 05:56 by くんざん改め薫さん URL 編集
Re: こんばんは 。
> ここまで自分で手塩にかけて完成すると愛着が倍増しますね
> これからも作品楽しみにしています m(_ _)m。
お早うございます
コメント有難うございます
いやいや、作品にかけるエネルギーは
湯けむりさんの方がはるかに大きいですよ
相手が生き物ですから m(_ _)m
あれ、初めての絵文字ちょっと違いますね?
2016/02/21 06:11 by くんざん改め薫さん URL 編集